プラズマローゲン補給による認知症対策
プラズマローゲン補給による認知症対策
認知症に向けたサプリメントであるプラズマローゲンについて、見ていきましょう。
脳の神経細胞を保護する体内物質「プラズマローゲン」
ヒトの脳の6割程度は、脂質でできていると言われています。
脂質にもいくつかの種類がありますが、脳の脂質の半分を占めているのがリン脂質で、プラズマローゲンが含まれているそうです。リン脂質は細胞膜の主な成分であり、体内で貯蔵される脂肪をタンパク質と結びつけたり、情報伝達を行ったリする働きがあります。
ヒトが物事を考えたり活動したりすると、脳の神経細胞は酸化して死滅してしまうのですが、プラズマローゲンには、酸化を抑制する強い抗酸化作用により神経細胞を保護する働きがあるそうです。
プラズマローゲンは、脳の神経細胞や心筋、リンパ球、マクロファージ(白血球の一種で免疫機能の中心的役割を持つ)等に多く含まれるとされています。
認知症の原因と考えられる脳疲労に焦点を当てる
プラズマローゲンは、以前にテレビ番組(TBSテレビ『夢の扉』)でも取り上げられたことがあり、認知症対策になりえる物質として注目されています。
番組で紹介されていた九州大学名誉教授の藤野武彦氏は、プラズマローゲンの研究の第一人者であるそうです。藤野氏は、脳の機能が低下していることを「脳疲労」の状態であるとして、認知症やうつ病の他、生活習慣病の原因になっていることを指摘しています。
そして、プラズマローゲンが脳疲労対策になる成分ではないかと考えて研究を進めた結果、2006年に鶏肉からプラズマローゲンを抽出することに成功しました。
藤野氏がプラズマローゲンに着目した背景には、1900年代終わり頃のアメリカで、死亡したアルツハイマー患者の脳を調べたところ、プラズマローゲンが減少していることが判明したという事実があります。その後、藤野氏やカナダの研究者は、生存中のアルツハイマー患者の血液中でもプラズマローゲンが減少していることを発見したのです。
その結果、ヒトや動物にプラズマローゲンを投与する実験や試験もできるようになり、プラズマローゲンについて次のことが明らかになったとされています。
- 脳の海馬の神経細胞を新しく作り出す。
- アミロイドβによる認知学習障害の対策になる。
- 神経の炎症や、アミロイドβが脳に蓄積される対策になる