事業者・ケアマネージャー探し
事業者・ケアマネージャー探し
要介護の認定が出たら、ケアマネージャーを決めたりサービス提供事業者を決めます。
ケアプランを作成する
介護サービスを開始するために、介護サービス計画(ケアプラン)を立てる必要があります。これは、要支援と要介護では異なります。
要支援1、要支援2の介護度だった方のケアプランは、地域包括支援センターが作成します。要介護だった人のケアプランは、ケアマネージャーさんが作成します。ケアマネージャーさんは多くの場合、居宅介護支援事業所に所属しています。
要介護の認定結果が送られてくるときに、居宅介護支援事業所のリストや地域包括支援センターの案内も送られてきますので、それを見て、居宅介護支援事業所を選びます。または、インターネットでもすぐに検索することができます。
つまり、ケアマネージャーさんを探す、または決めるというより、居宅介護支援事業者を探して選ぶという事になります。
ケアマネージャーとは
ケアマネージャーとは何か
ケアマネージャーは、正式には「介護支援専門員」といいます。介護保険の要となる人物で、介護サービスについての相談を受けて、状況に応じて適切なサービスが受けられるようにサービス提供事業者や自治体との連絡や調整を行います。
どういう流れで介護を進めていくかの、「ケアプラン」を作成します。
家族にとって最も大事な存在
筆者の経験を申し上げますと、このケアマネージャーは家族にとって大変頼りになり、見守り・介護上の相談役・プランナーとして最も重要な存在となります。見守り・介護生活をしていくうえで、些細なことであっても最終的にはこの人物に相談することになるので、ケアマネージャー無しには介護生活は成り立たないのではないか、とも思えます。
ケアマネージャーは、認知症の本人や家族のメンタル面も考慮し、双方に心理的負担がかからないようにと配慮してくれます。本人や家庭の状況を隅々まで知ってもらうことになり、よくやってくれるケアマネージャーに対しては、家族から見ると、まるで友人か家族の一員かと錯覚してしまうこともあるかもしれません。しかし、どこまで家庭の事柄に踏み込むかは就業規則によって決まっているようで、あまり家族が頼りすぎてしまうときには、しっかり教えてくれます。
実力の差、相性が合わない場合
はっきり言ってしまうと、ケアマネージャーさんの実力は、その人によってかなり違うようです。つまり、善し悪しはピンきりだということです。
さらに、ケアマネージャーも家族(介護者)も人間ですから、相性があります。(表面に出すかどうかは別にして)認知症の本人や家族がケアマネージャーに対して苦手意識を持つことも、ありえます。当然その逆もありえます。そんなときには、お互いにコミュニケーションはうまくとれないものですし、伝えるべきこともうまく伝わりません。
介護という事柄が、メンタル面やとてもセンシティブな問題を多く孕んでいるだけに、ケアマネージャーと歯車がかみ合わないと、家族にとっては大きなストレスになります。そんなときには、(認知症の人本人の意向に問題がなければ)ケアマネージャーを交代してもらうか、その事業所に代わりがいなければ、事業所自体の変更も考えるべきです。
事業所とてビジネスであり、大切なのは認知症の本人と家族なのです。
ケアマネジャーの評判を確認してみる
ケアマネジャーの評判を確認してみるのも方法の一つです。まずはかかりつけの病院があれば、話を聞いてみることをお勧めします。大きな病院の場合はソーシャルワーカー、小さなクリニックなどの場合は主治医や看護師に評判の良いケアマネジャーはいないか、相談してみて下さい。
候補が上がったら、次には、実際にそのケアマネージャーの所属する事務所などに電話をかけ、今困っていることを相談して、どうすればよいのか、実際にアドバイスを求めてみて下さい。その対応によって、そのケアマネージャーの力量、そして本人屋家族との相性などが推し量れるかもしれません。少なくとも、全くやみくもにあたるよりは、家族にフィットしたよいケアマネージャーにめぐり合える確率は高くなるのではないでしょうか。
事業者を比較・検討する
「介護サービス情報の公表制度」のもと、利用者が事業者を比較・検討できるように、事業者の基本情報や調査員による実地調査の情報が公開されています。
これらは、下記サイトなどから見ることができます。
- 介護サービス情報公表システム
- WAM NET
- 都道府県の福祉サービス第三者評価センター
契約書などを確認する
利用するサービスや事業者が決まったら、そのサービスごとに事業者と契約します。「契約書」と「重要事項説明書」の書類があり、「重要事項説明書」では事業者の概要、職員数、サービス内容、利用料(キャンセル料)、苦情窓口などが書かれていて、事前に事業者から説明があります。どちらの書類も重要なので、判を押す前にしっかり内容を確認しましょう。