認知症対策(魚食2)
認知症対策(魚食2)
認知症の予防としての魚食を、さらに見てみましょう。
アスタキサンチンが脳血管の健康を保つ
アスタキサンチンとは、赤い色素の天然成分のことです。抗酸化作用があり、今注目されている成分のひとつです。
アスタキサンチンの抗酸化作用は強く、悪玉コレステロールが酸化するのを防ぐため、動脈硬化・脳梗塞・脳出血を予防する効果があります。さらに脳の活性酵素を除去して、傷ついた脳細胞を修復する働きもあります。
身近な魚介類のなかでは、サケ・イクラ・カニ・エビなどに多く含まれています。油と一緒に摂取すると効率が良いので、油を使った料理にすると良いようです。
タウリンが高血圧を改善
タウリンというと、栄養ドリンクのイメージが強い人がいるかもしれませんが、アミノ酸の一種で、魚介類などに多く含まれます。
タウリンには肝臓から出る胆汁酸の分泌を増やす働きがあります。胆汁酸はコレステロールを排泄させるので、タウリンを摂取することによって血液中のコレステロール値を下げる効果が期待できます。
また、腎臓から出される「アンジオテンシン」という血圧を上げるホルモンの働きを妨げるので、血圧を下げる効果もあります。血中のコレステロール値を下げ、血圧を下げることにより、脳梗塞・脳卒中の予防効果が期待できます。
身近な魚介類のなかでは、カキ・タコ・イカ・シジミ・イワシ・サンマなどに多く含まれています。DHA・EPAと同様に、できれば刺身、または煮物にして煮汁と一緒に食べるのが良いそうです。
魚食を毎日の食事に取り入れていくことが認知症予防に
魚食を意識するだけで、こんなにもたくさんの効果を期待できるようです。いきなり毎食魚にすることが難しい人でも、少しずつ意識して取り入れていきましょう。高齢になったり、1人暮らしの人は魚の料理を面倒に思うかもしれませんが、例えば
- サラダにサバの缶詰をのせる
- 惣菜を買う時は煮魚などを選ぶ
- 外食するときは魚がメインのものを選ぶ
- おやつとして魚肉ソーセージを食べる
などのように、少しの意識から食生活を変えていけると思います。
サプリメントなら魚が苦手な人でも大丈夫
そもそも魚介類が苦手、という人もいますね。
認知症予防の効果が期待できる成分の「DHA・EPA・タウリン・アスタキサンチン」はどれもサプリメントが販売されています。サプリメントだと1日の摂取量を無理なく摂れるので便利です。
またカプセル・錠剤などだけではなく、ドリンクやお菓子として食べられるものに配合しているものもあります。無理なく続けられる、自分に合ったものを選びましょう。