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誰が面倒を見るのか

誰が面倒を見るのか

認知症(旧痴呆症)になった本人の面倒を、家族や親族の誰がみるのか。
いつまでみるのか。
介護者は、どうやって生活していけばよいのか。
家族の構成人数が減ってきている現代、誰が介護者になるかについては、大きな問題となりえます。

  • 面倒は長男が看るもの
  • 長男の夫婦が看てあたりまえ
  • 親と同居している娘が看ればいい

このような古い、短絡的な考え方では、今後は対応が難しくなっていくでしょう。何よりも、この考えを持っている本人が同じ親族の一員とすれば、既にその人が介護を他人に押し付けています。

核家族化、少子高齢化が進んでいる現代においては、例えば子育てにおいても、両親を頼らずして家族単位で自力で頑張っていく必要があり、言い換えれば家族内のやりくり、仕事でいっぱいいっぱいな状況でしょう。そこにもってきて、年老いて認知症になった親の面倒を見れる余力も財力・環境・精神力も、基本的には無いと思われます。

長男であろうが同居している子供であろうが、まず当人たちの人生があるわけですし、誰か一人(一世帯)に介護を押し付けあうことは、様々な問題が発生してくるのです。

介護者がシングルの場合

介護者がシングル(独身者)の場合、家族がいて独立している他の兄弟から最初からあてにされてしまうケースも多いようです。つまり、妻子(あるいは夫や子供)がいない分、介護しやすい(して当然)と思われているなどです。

しかしシングルの場合には、認知症の人(例えば親)と同居しているとしても、昼間仕事に出ていることが多く、その間親は一人になります。親が次第に家事ができなくなってくることを考えると、不安な要素も多いです。そんなとき、兄弟がフォローしあうのは、大切なことです。

またシングルの人が男性の場合、比較的認知症の人の変化に気付かない傾向もあるようです。例えば食事がちゃんととれていなかったり、認知症の症状が進むなどがあっても、気付かず、そのままになってしまうようなことです。

職員が様子を尋ねてきても、大丈夫だと言って帰してしまう。職員はそれ以上立ち入れないため、家の中の実情が次第にわからなくなってきます。このことは、場合によっては危険を孕んでいます。

こういった状況を回避するには、

  • 早くから公的サービスや民間のサービスなどを利用したり
  • 兄弟間の助け合いを強化したり
  • 何よりも、シングルの人が全てかぶってしまうことで自分の人生を失ってしまわないようにする

そのような対策が必要になります。

介護者が一人っ子の場合

現代の家族構成からして、一人っ子が介護者になるケースも少なくないでしょう。

一人っ子というのは、介護問題以前に、年齢と共に多くの孤独を感じる存在ではないでしょうか。というのは、兄弟のない一人っ子は、親族といえば、両親以外は叔父・叔母、そしていとこたちだけです。年齢が上がるにつれ、その親族もそれぞれの生活に手一杯になるため若い頃のような交流もなくなっていき、時代は自分たちの子供の時代となっていく。

そんなとき、見守りや介護者になるということは、まさに親と自分の一対一の世界に近くなるのではないでしょうか。

認知症になった親の代わりに、一人っ子の子供は以下のような雑務を全てひとりで担うのです。配偶者がいる場合には助けを借りるかもしれませんが、実の子とその配偶者とでは本人に対するアプローチが違うでしょうし、一人っ子の当人は配偶者に負担をかけたくないとも思うでしょう。

  • 日常の見守り・介護ケア(これは配偶者、福祉サービスと連携できるかもしれません)
  • あらゆる公的な手続き
  • 介護事業者とのやり取り
  • 親が健康を害したら病院への送り迎え
  • 入院の手続き・世話の全て
  • 車の運転を引退した後の外出の送り迎え
  • 相続問題の手続き
  • 家屋などの所有者問題の処理
  • 成年後見制度の手続き

このようなような雑務をひとりで担うのです。あらゆる手続きや送り迎えの時間的・精神的・体力的な問題をかかえることになります。通常は仕事を持っているでしょうから、平日しかできない公的手続きのために仕事を中断したり休んだり、入院がからむ病院の送り迎えなどでは数日の休みをとらなければならないこともありえます。

一人っ子の場合もやはり、早くから公的、民間問わずのサービスを最大限に活用し、たまにしか連絡しないにせよ、特にその親方の叔父・叔母と関係を保っておくなど、多くの周囲や親族の助けを求めることが、必要になってきます。

仕事を辞めないで介護を続けるには

介護者も、基本的には仕事をして生計を立てていると思います。仕事を辞めないで介護を続けるには、当然ながら介護サービスや施設などの助力が必要です。例えそうしていても介護の範囲が足りず、仕事をやめざるを得ない人も多いのです。

できるだけ早めにサービス事業者やデイサービス、公共のサービスなどを調べ、試していって、少しずつでも慣れていくことが重要です。仕事が多忙なときに介護休業をとって全てを一気に始めるのは、大きな負担となり、当然ながら仕事にも支障が出るでしょう。
もし介護のために仕事を辞めることにまでなったら、それまでの収入の基盤を失い、生活を保障する対策を立てなければなりません。


 

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