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認知症とは何か

認知症とは何か

認知症とは、「病気・疾患」などが原因で起こる、生まれてからこれまでに身についた記憶や認識、判断、学習などができなくなることで、自分だけでは社会生活が送れなくなる(日常生活に支障をきたす)という状態です。

認知症の主な原因は「病気・疾患」で、200から300くらいあると言われています。代表的な認知症のタイプは、

の4つで、全体の90%近くを占めていると言われています。

ひとつの原因によってなるだけでなく、複合型といわれるものや、その他の病気など多くの要因が絡み合って発症する場合もあります。また、原因となる病気があっても、必ずしも認知症の症状が現れるとは限らないということもわかっています。

認知症の大きな2つの症状

認知症(旧痴呆症)の症状は、大きく2つに分けることができます。認知症の人すべてに現れる「中核症状」と、現れるかどうかには個人差がある「周辺症状」です。

現在、中核症状を完全に治すことはできないとされています。進行を遅らせることができても、ストップさせることはできないのです。

中核症状は脳に病変があるために現れるものですが、周辺症状は、中核症状によって不安になったり混乱したりするために出てくる症状で、認知症の進行の段階によって症状も変化します。

アルツハイマー病なのに、認知症の症状がない場合

ここで、非常に興味深い研究についてお話しします。
アメリカのスノウドン博士が1986年から始めた、「ナン・スタディ」という研究です。ナンとは修道女のことで、この研究は高齢の修道女678名が参加して行われました。

参加者の多くが、自分の死後、脳の解剖をすることに同意したので、CTの写真などではなく、脳を直接見て調べることができました。その結果、脳はアルツハイマー病のように縮んでスカスカで、茶色いシミも多くあったのに、3人に1人は、亡くなる前に認知症の症状が出ていなかったということがわかったのです。

社会環境が認知症を防ぐ

どうして、このようなことが起こったのでしょう。

ひとつは、修道院の中の社会環境ではないでしょうか。
修道院の生活はとても規則正しいもので、毎日決められた日課どおりに過ごします。もしも日課が同じものでなく、毎日いろいろ変化するものであれば、脳の働きが悪くなると、とてもついていけないはずです。しかし、きっちりと決められた日課の中で生きていれば、混乱も現れ辛いのでしょう。

また、何か困ったことがあっても、互いに助け合って暮らしていける共同生活なので、いつも安心していられる心理的環境もあるのでしょう。

脳の「予備力」が認知症を防ぐ

さらにもうひとつの理由は、「脳の予備力」、つまり、脳が病気になっても働きが悪くならない余裕があるかどうかが重要とも言われています

脳の神経細胞の数は誰でも同じくらいですが、神経細胞が作るネットワークは、人によってかなり違います。頭を使って脳を元気にさせることで、良いネットワークを作ることができます。

もしもアルツハイマー病等で神経細胞の数が減ってしまっても、良いネットワークがあれば、別の神経細胞が代わりに働くので、脳全体の働きが悪くならずにすむのではないかと考えられています。

スノウドン博士は修道女たちの言葉の能力を調べて、脳の予備力が認知症に関係があるという結果を出しました。若い頃からいろいろな言葉を使って文章を書いていた人は、脳が元気な状態で、神経細胞が良いネットワークを作っていたのでしょう。ですから、たとえアルツハイマー病になっても、脳の大切な働きが失われなかったということです。また、適度な運動と頭を使うという彼女たちの生活習慣がその環境を作ったともいえるようです。

ここで、もうひとつの例として、日本の80代のある男性の場合についてお話ししましょう。この男性の脳をCT写真で見ると、アルツハイマー病のような変化があるのに、日々の生活には何の問題もなく、とても元気な方なのです。

毎日100回以上の腕立て伏せをし、エアロバイクで運動することを日課にしているそうです。いろいろなジャンルの新聞記事の切り抜きや、インターネットでの調べ物をして頭も使うので、脳の神経細胞が良いネットワークを作ることもできているようです。

 

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