軽度認知障害(MCI)2(チェック項目・検査)
軽度認知障害(MCI)2(チェック項目・検査)
健常者と認知症の人の中間の段階(グレーゾーン)にあたる症状に、MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)に該当するかどうかのチェック項目を見てみましょう。あくまでも簡易チェックなので、気になったら必ず専門医の診察を受けて下さい。
(元帝京大学名誉教授・安田和人先生の書籍を参考にしています)
軽度認知障害(MCI)のチェック項目
MCIのチェック項目にはさまざまなものがあるようです。ここでは、以下の2種類を見てみます。
MCIのチェック項目1
以下の5つのチェック項目が全てあてはまると、軽度認知障害(MCI)と考えられるようです。
- 本人か家族からの、物忘れの訴えがある
- 記憶障害以外の認知機能は正常な状態である
- 日常の生活動作は自立している
- テストや検査を受けても、認知症ではない
- 高齢や教育レベルだけでは説明できない強い記憶障害(記憶機能の低下、記憶力の低下)が見られる
MCIのチェック項目2
日本テレビの「世界一受けたい授業」で、MCI(軽度認知障害)についての授業があり、以下のチェック項目が紹介されたようです。これらのうち3つ該当するものがあれば、MCIが疑われるそうです。
- 何度も同じ話をする
- 水が出っぱなし
- 同じ商品を買っていた
- 「あれ」「これ」で話す
- 外出が減った
- 服装などに無頓着
- 趣味が楽しめない
- 家電操作にまごつく
- 小銭を使わなくなった
- 日付が出てこない
MCIの予防や治療
MCIとわかったとしても、必ずしも認知症になるというわけではありません。 前ページにも記載しましたが、治療をしなくてもMCIの半数は認知症に移行しないという報告も出ています。
またこの時期に適切な治療を行えば、認知症を予防したり、発症を遅らせることができることがわかっています。気になったらすぐに、専門医に診察してもらいましょう。ぐずぐずしていると、回避できるものもできなくなってしまう恐れがあるのです。
MCIの具体的な対策
MCIの状態で認知症への移行が予測される場合には、薬物療法を行うこともあるようですが、認知症への移行する予測がない場合には、
- 食生活の改善
- 運動不足の解消
- 十分な睡眠
- 人と交流する
- 頭を使うことをする、頭を使う趣味を持つ
など、様々なことに積極的に取り組むべきだとされています。
これは、認知症の予防そのものですね。