認知症対策(食事)

認知症対策(食事)

認知症の予防に役立つ食事の方法には、どのようなものがあるでしょうか。

血管性認知症を予防する食事

血管性認知症は、脳出血や脳梗塞が原因で起きるものですから、脳出血や脳梗塞を起こさないようにすることで予防できます。
脳出血や脳梗塞の原因は高血圧や動脈硬化であることが多いので、塩分を控え、悪玉コレステロールや中性脂肪が増えないような食生活を心がけることが大切です。

もともと、日本人は塩分を摂り過ぎる傾向がありますが、工夫すれば改善できるはずです。日頃から薄味に慣れるようにし、体内のナトリウムの排泄を促進すると言われている、カリウムやカルシウムマグネシウムを多く含む食品を摂りましょう。これらのものは、乳製品、野菜、果物、豆類、海藻、玄米、種実類(ゴマやナッツ等)に多く含まれています。

また、タンパク質の摂取も高血圧には有効であるとされています。
肉類や魚貝類、大豆製品や卵、乳製品はタンパク質が豊富ですが、特に青魚にはEPADHAなどが多く含まれていて、高血圧や動脈硬化の予防に効果があると言われています。

ただ、肉類や乳製品には同時に脂肪分も含まれていて、動脈硬化の原因になることもあるので、摂り過ぎには注意しましょう。動脈硬化の予防には、EPA、DHAの他にも食物繊維が有効であるとされているので、野菜や海藻、キノコ、種実、豆などの食物繊維が豊富な食品も多く摂取しましょう。

アルツハイマー型認知症を予防する食事

血管性認知症の予防に効果があるとされているEPAとDHAは、アルツハイマー型認知症の予防にも効果があると言われています。

これは、実際に行われた調査でも明らかになっていて、血管性認知症を伴わないアルツハイマー病は、魚や野菜、キノコ、海藻の摂取量が少ない人に多いという報告があります。また、魚介類や緑黄色野菜の摂取量が多い人には、認知機能が改善した人が多いという報告もあります。

ところで、フランス人はワインをよく飲むと言われていますが、赤ワインに含まれるポリフェノールの効果が注目されています。フランス人は脂肪の摂取量が多いのですが、欧米人の中でもアルツハイマー病や心筋梗塞が少ないのは、ポリフェノールの抗酸化作用のおかげであるようです。

抗酸化作用は、βカロテンやビタミンC、ビタミンEなどにもありますから、野菜を多く摂取すると認知症の予防ができると言われています。

カレーのスパイスのひとつであるターメリック(ウコン)に、クルクミンという物質が含まれていて、強い抗酸化作用があるとのことです。クルクミンがβアミロイドの凝集や線維化を抑制したり、線維化したものを分解する働きを持つという報告もあります。

 

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