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介護殺人の加害者の7割が男性だという調査結果、なぜなのか

介護が原因の殺人事件という痛ましいニュースが後を絶ちません。こうしたいわゆる介護殺人を分析すると、加害者割合は男性のほうが高いのだそうです。その内容や原因、対策を考えていきます。

介護殺人とは

介護殺人というのは、介護をする側が介護される側の人を殺してしまうことを言います。結果として殺人の場合もあれば、無理心中や無理心中を試みたが自分だけ生き残ってしまったというケースもあります。多いのは家族内、特に夫婦間または親子間で起きてしまうケースのようです。

介護殺人加害者の7割が男性

介護殺人を分析すると、犯行に至ってしまった加害者の約7割は男性だそうです。

一方、介護全体で見ればおよそ介護といものの7割を女性が主体的に担っており、まだ男性主体は3割程度だそうです。にも関わらず加害者の約7割が男性ということは、男性は介護殺人を起こしやすい傾向にあると言えるのでしょうか。(ただし、殺人事件全体では男性の加害者が多く、介護上のことかどうかに関係なく「男性の方が事件を起こしやすいのではないか」という指摘もあります)

「慣れない家事、孤立、生活困窮、うつ状態」が大きな要因か

なぜ男性が介護殺人を起こしやすいのか。

明確な原因はわかりませんが、一般的には介護という精神的にも肉体的にも負担がかかることをやらなくてはいけないことに加えて、慣れない家事をこなさなくてはいけなくなることが、まずあげられるようです。

慣れないことが重なれば、心的負担は大きなものになります。世代によってかなり違いがあるかもしれませんが、家事を日常的に行っていることが多い女性に比べて、男性にとって家事は心的負担が重なりやすいと思われます。

また、男性は今まで仕事主体の生活をしていた影響で、住んでいる地元に人間関係が無く孤立している場合があり、さらに、家族や周囲に迷惑をかけたくないといった思いから、相談せずに悩みを抱え込んでしまい、孤立を深める傾向にあるとも言われています。

それに加え、経済的な負担が増して困窮状態に陥ってしまう場合もあるそうです。年金生活者はもちろん、現役世代でも介護に時間を割くために仕事を辞めざるを得ない「介護離職」が起これば、やはり経済的に厳しくなる可能性が出てきます。

これらの要因でうつ状態に陥ってしまったり、精神的に追い込まれることで事件を引き起こしてしまうというケースが多いようです。特に認知症の場合は症状が進行していくので、時間がたつほどに介護者の負担が高まっていき、追い込まれるリスクは上がると思われます。

どうすれば介護殺人は防げるのか

このような事件の背景は、まず個人個人の問題もあるのかもしれません。

介護する男性が仕事一辺倒で暮らしてきたとしたら、もっと家庭生活に参加することで、家事からかけ離れた状態にならなかったかもしれません。

男性がもっと自分から地域社会に参加していって、地元で地友人を作っていけたら、いざと言うときに少しでも助けてくれる・相談できる人がいたかもしれません。

また老後の資金作りについても、伴侶や自分が寝たきりになったり、介護が必要になった場合に対応できるだけの資産を築いておけたら、状況は大きく変わったでしょう。

しかしその一方で、社会制度の抜本的な改革が必要なことも事実と思えます。

生涯にわたって、食べるため、家族を養うために懸命に働きながら、税金を納め、年金の掛け金を払い続けたにもかかわらず、社会保障によって自分の老後の費用をまかなうことができない状況。高齢で体力が低下しているにもかかわらず介護をしなければならず、介護される人の性格、認知症の症状などによって振り回される日々。

これらの困難は、おおよそ誰もが陥る可能性のあることでしょう。

大きな資産や収入があれば、施設や他者に介護を依頼したり生活全体をサポートしてもらうなどで自分の人生は確保されるかもしれませんが、庶民のレベルではそこまではなかなか困難でしょう。

しかしながら、少しでも状況を改善させるとすれば、月並みですがやはり周囲に助けを求める、介護保険を使ってできる限り福祉の力を借りる、そしてそういった積み重ねで、少しでも自分の人生を生きる努力をするしかないのでしょう。

認知症の症状があれば、コウノメソッドのように少しでも結果を出せる治療を試みる、などです。

また何よりも、まだ体が動く状態のときに、認知症やその他の病気にかからないように予防をする。少しでも健康寿命を長くして人生を全うすることが、やはり重要なのです。

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